王様「よく来た勇者よ。今、世界は知っての通り、魔王の手によって混乱を極めている。この武器を取り・・・」 ??「少々よろしいでしょうか?王様。世界を牛耳る魔王と戦えと言うのに対し、このような武具は非常に費用対効果を考えた際、確率が低いと言えるのではないでしょうか?」 ??「私自身、世界を救うことの出来る力があると認識してはおりますが、それに見合う装備を頂けなければやはり、今回の案件は非常にコミットメントしにくいと愚考致します。」 王様「・・・」 ??「王様。世界を救うというのはそれなりのコストが掛かります。一人の兵を食わせる為に月10万とし、1万人の兵を用意した際、10億のコストが固定費として発生いたします。」 ??「それをたった数人の人材と人件費で対応しようとした際、仮に一人1億のコストをかけたとしても、魔王討伐後の争乱の再建における、人材やコストを考えても非常に費用対効果は高いと思います。」 ??「まさか、そのようなコストを掛けず、形だけの派遣を行うのでしょうか?」 王様「つまり、貴様に国宝である武具をすべて託せと。」 ??「託すのではありません。投資をお願いしているのです。」 王様「というと?」 ??「私が世界を救った際、その武具は間違いなく国宝となります。途中で現在の国宝である『エクスカリバー』はじめ全ての武具は、破損や紛失の可能性もございます。しかしながら、この伝説と呼ばれる代物を本当の伝説とし、更に、魔王討伐の際に使用したもの全てを国庫に返金することで、財産としても、シンボルとしてのレガシィとしても非常に費用対効果の高いものになるのではないでしょうか?」 ??「魔王討伐におけるネックジョブは間違いなく時間です。よりスピーディーに対応することで、被害は最小限に抑える事ができ、ボトルネックになるレベルアップを安易に可能とします。」 王様「しかしだな・・・」 ??「王様。あなたは世界を救ってほしいと申されました。私にはその力があると見込み、ここに謁見の場を作っていただきました。もう後がないのは百も承知なはずです。・・・時は金なり。ご決断を。」 王様「・・・よろしい。国宝すべて持っていくがいい。」 ??「ありがとうございます。」 王様「さて、そんな勇者の名前を聞いていなかったな。お主、名をなんと申す?」 キタリン「私は異世界からの転生者であり、この世界最高峰のマジックキャスター『喜多浦香澄』。『キタリン』とお呼びください。」 王様「うむ。キタリン。期待しておるぞ。」 キタリン「あ、報酬に関しましては次の契約書に記入しておりますので、お目通し頂いた上、サインをお願い致します。割り印も必要ですので、書記官の方もご用意していただけますか?」 王様「よろしい。それでは世界を救う契約をおこなう。」 ーこうして旅の始まりから装備MAXに近い状態で出発したキタリン一行であったー 今回学びたいビジネス用語は下記のモノです。 『費用対効果』・・・掛けたお金に対し、どれほどの効果があるか?という話です。 『コミットメント』・・・「貢献」という意味で使ってます。 『ネックジョブ』・・・「問題となっている仕事」という意味です。 『ボトルネック』・・・ボトルの首が狭くなっているように、何処で詰まる可能性があるかという意味で使ってます。 『レガシィ』・・・遺産という意味で使っています。